当院のブログをお読み下さりありがとうございます。
本日は咳・痰の原因となる疾患について少しお話させて頂きます。
●感染症(肺炎・気管支炎・咽頭炎・上気道炎など)
急に出現する咳の原因の主たる原因は感染症によるものです。
病原体はウイルス・細菌など多種多様です。
子供・若年者ではマイコプラズマが代表的でしょう。
公衆浴場や介護施設の浴場でのレジオネラによる集団感染も注意しなければならないでしょう。
多くの場合は投薬による対症療法のみですが、長期に渡れば結核菌による感染が考えられます。
●アレルギー
花粉症や気管支喘息が代表的です。
3週間以上にわたって、咳だけが続く咳喘息と呼ばれる病態もあります。
咳喘息は、気管支喘息に移行する可能性も指摘されています。
●慢性閉塞性肺疾患
喫煙による肺気腫・気管支喘息が主体です。
禁煙後もタバコの影響は残っているので、加齢に伴う肺機能低下により呼吸困難などの症状が出現してから指摘されることもあります。
初期の場合にはレントゲン画像だけでは診断できないこともあります。
●胃酸による刺激
逆流性食道炎と呼ばれていましたが、近年では胃食道逆流症(GERD)と表現することもあります。
食後すぐに横になると胸焼け・咳が出現すると、この疾病が疑われます。
中高年で肥満症の場合は要注意です。
●薬剤
心不全および高血圧治療薬の中で、ACE阻害剤と呼ばれるタイプが咳の原因になっている場合があります。
嚥下障害のある場合に投与して、あえて咳をさせて誤嚥性肺炎(嚥下性肺炎)の予防効果が期待されることもある。
●後鼻漏症候群
鼻・副鼻腔の疾病が原因になることがあります。
●心疾患
就寝後数時間してから咳が出現する場合、心疾患(心不全)が潜んでいる場合があります。
横になることで重力の影響から血流に変化が生じ、肺の血管に負担が加わって数時間してから咳が出ると考えられています。
●精神的影響
心理的な影響から咳だけが続く場合がある。
この場合は咳をしても痰がからまないことが多いといわれています。
●間質性肺炎
運動後に息苦しさを伴います。
多くの場合は空咳として出現します。
原因不明の特発性間質性肺炎(肺線維症)や関節リウマチなどの膠原病に併発することもあります。
痰がからむ場合、その多くは感染症によるものです。
ウイルス感染の代表である風邪も、無色透明の痰が増えることがあります。
痰に色がついている場合は、細菌感染症を疑う場合があります。
黄色がかっていれば急性感染症、数ヶ月にわたる緑色の痰は慢性的な呼吸器疾患が存在することもあります。
血痰が出現した場合、最も気になるのは腫瘍です。
肺腫瘍はできる部分によっても違いますが、扁平上皮癌は喫煙の影響を直接受ける気管支の根元にできるため、早期に血痰が見られます。
肺の端にできやすい腺癌では、早期では症状が出にくく痰もほとんど出ないといわれています。
一時的に生じる場合は近隣の医療機関でも充分に対応できますが、3週間以上の経過にも関わらず症状軽減もなく、普段と明らかに違う席・痰が出る場合には呼吸器の専門外来を受診する方が望ましいでしょう。
これからの季節、呼吸器疾患には注意したいものですね!
大阪市旭区大宮(平日21時まで 日・祝も受付 労災・交通事故取扱)
まつ鍼灸接骨院でした !(^^)!